掘り下げ
神にもなれる才能を持ちながら、人間によって災禍に堕とされたともとれる元人間。
創造という名の異能を、名も知らない者たちに偽装と名付けられた事件を切っ掛けに正義や法律、倫理について誰よりも深く考えすぎた結果、ずいぶん拗らせた性格になってしまった。
もっと詳しく
貧しく空腹で今にも倒れそうだったこどもに、無からりんごを作り出して与えたところ、それを見た露店の店主が二人を泥棒だと憲兵に通報。
一人は窃盗罪、一人は盗品関与罪で捕縛されるがその際にこどもの方は弱っていた所に過度の暴行がたたり命を落としてしまった。
店主も憲兵もお咎めが無いどころか賞賛され、世の中の歪みを見てしまい、正しさとは?と終わらない探求がはじまってしまう。
この時のこどもの姿は小さくてか弱い、白い髪で青い瞳の女の子だった。
自分の本当の名前も性別も誕生日も覚えてはいないけれど、この子の姿だけはアマネクツミは忘れていない。
本来ならば、多くの人たちから向けられた支持(信仰)に比例して無尽蔵にさまざまな物を創造できる異能だが、先の事件により基本的には自分以外を信じる事は少なく、自分を信じる自分という個人で完結した信仰の中、自分に対してのみ制限のない変化をもたらすことができる。
限定的ではあるが、本人が直接触れる事で同等の変化を相手にもたらす事ができるのだが、効果の長さはアマネクツミの事をどれだけ信頼しているか……という不確定な要素に左右される。
この効果は性別や年齢、種族、身体的特徴、空腹や疲労などあらゆる制約を無視する事ができる
律法の国で自分が受けた制裁の事、倫理や法や果ては国の成り立ちまでをさまざまな人たちに聞いて回るために、名を変え姿を変え、時に法を犯し自らが罪人となってさまざまな立場や視点から律法の国を眺めた結果、法という一部の人間が決めた一部の人間だけが恩恵を受ける作りに疑問を抱き国家を転覆させるために暗躍することとなる。
あまりに名も姿も多く、しかも長い間そのような振る舞いをしていたために、普く罪という名で国からは追われる身となる。
ちなみに追われていても鳥や虫やはたまた別人になって逃れる事ができるため、本人は全く気にしてはいない。
わざと捕まって処刑台まで上がった後、民衆に国の対応について疑問を投げかけた上で脱走とかする。とんでもない。
おかたい律法の国において、アマネクツミの脱走は一種のエンタメのような様相になり、民衆の興味を信仰として受け力をつけてしまったためにどうにも手がつけられなくなった律法の国は、アマネクツミが滞在していた街をまるまる1つ魔法の結界で囲み、民ごとアンジニティに堕とした。
物理的に信仰を遮断されアマネクツミは弱体化したものの、国のこの行為は民から多くの反感を買い、律法の国が滅びるきっかけになる。
イバラシティとハザマでの時間の流れのずれから、様々な世界は時間軸にそって整列しているのではなく、こどもが片付けた油粘土のように様々な方向にギチギチに詰められているだけで基点となる世界の時間軸と並行ではないと言う事。
古くよりある神隠しの伝承は、この世と別の世界が混じり合う時間があるのではないか?という事を踏まえて、”ある条件が揃えば隣接した世界を渡るための入り口が現れるのではないか”というルールを創造して世界渡りの方法を得た。
本当のところ、できると思ったら実はなんでもできるんだけれど、偽装と言われた能力への信頼は色々と理由や知識を得ないと発動できないところから見るに本人が一番低く評価しているのかもしれない。
創造の異能は万能であるが、無から生命(特に人体)を作り出すことにはまだ成功したことがない。
それどころか男女どちらの姿でも自身の子を成したことがない。
自OCの中で男女共どちらでもぶっちぎりの経験人数の多さである……。
気に入ったものには執着する。
ボクから離れたければボクの心臓を一突きするんだよ。と、執着を見せる相手には教えるが、アマネクツミの執着を受ける(アマネクツミを受け入れている)相手にはそんな胆力があるのかはわからない。
一人称がボクなのは、老若男女どの一人称でも違和感が少ないかららしい。
普段は特に印象に残らない平均値や中央値という言葉が似合う容姿でその世界に溶け込んでいる。
容姿などの外見要素は評価する項目にあまり入らないが、性格や頭の回転具合など内面要素は人物を評価する上で重要と考えているようだ。
瞳には赤か青の差し色が必ず入り、瞳の中央に白いノイズのようなものがある。
アマネクツミの存在に気付き目を凝らす(見破ろうとする)とジジジ……という音が発生したり姿に僅かにノイズが走る。
異能:偽装(創造)
本来は創造という名の異能であるが、他人より偽装と言われたために本人も偽装といっている。
異能を持っているからといって異能の真名が分かるわけでも無いので、こういう異能だと思っていたら実は全く別物だった……という事はよくある話。
本来の創造は、自分を信頼してくれる人々の支持を力にしてあらゆる事象を創り出す事が可能な異能。
宗教とか国を立ち上げると神の如き能力を発現できるが、本人がその気になる事はもうはないだろう。
アマネクツミが認識している偽装の能力は
・自分を対象にした場合あらゆる事象や時間制限を無視して望む姿になれる。
・触れる事であらゆるものにある程度制限を無視した変化を与える事ができる。
・意志のない物体に対してはある程度の制限と時間を無視した物質の変化ができる。
・意志のある物体に対しては自身を信頼させることである程度の制限と時間を無視した変化をさせられる。
・変化の精度はアマネクツミの知識に大きく左右される。
自分に対しては性別や年齢、種族、あらゆる縛りなしに変化をする事ができる。
エルフにも鳥にもなれるし、多眼にも腕6本とかも行ける。
満腹を再現したり、ぐっすり眠った後の脳の状態をキープしたりと万能にも程がある。
意志のないものに対しても比較的多様な変化をもたらせる。
カッターを機関銃に変えたり、小石をリンゴに変えたりも可能。
例えば小石から変化させたリンゴはアマネクツミがおいしく変化させたのならおいしく食べられる。
本人がその気になれば食事が必要ないからなのか、味見た目食感など全ての再現をするのは面倒くさいらしく、形状を指定しない場合はハンバーガー味の液体やボロネーゼ味のレーションを寄越してくる。
偽装は人間に対しても発動可能であるが、この能力を疑ってかかった場合すぐに元の姿に戻る(信仰の不足)
この能力で、空気中の可燃性の高い物質をあつめて熱を加えて火を生み出すという科学的な発火をさせる事はできる。
アマネクツミが魔法を理論だてて理解すると魔法すらも創造しだしてしまうので、魔法の知識はあまり得ないでほしい。

